2016/6/24 16:56:02

キャバリアが吠える!?吠え癖に対する対処法

    1.吠え癖について知ろう

    キャバリアは吠えにくい!でもその限りではありません

    吠える

     キャバリアは他の犬種に比べて吠えにくい犬種であると知られています。確かに問題行動が目立つ犬種として、キャバリアの名前が挙がることはめったにありません。それはキャバリアの温厚な性格も関係していますが、元からコンパニオンアニマルとして人と関わってきたことも深く関係しているものと考えられます。たとえば、先祖が牧羊犬として人と関わってきた犬種であれば、「吠えること」や「追い立てる」ことが仕事だったため、本能としてその性質が残り続け、吠えやすく、動くものに過敏な性質を持っていることがあります。
     
     しかし、あくまでそれは、他の犬種に比べて目立たないだけであり、問題行動を起こさないわけではありません。問題行動を起こす理由は、前述の遺伝的な要因の他にも挙げられるからです。中には、育て方が起因して問題行動をしてしまうわんちゃんもおり、キャバリアもその例外ではありません。例えば、キャバリアをお迎えした方の中には、「吠えないと聞いたから飼ったが、吠え癖がついてしまって困っている」という方もいらっしゃることでしょう。今回は、まずキャバリアにおいて発生する「吠え癖」の要因について、ご紹介いたします。

    キヤバリアが「吠える」原因①:性ホルモンの影響

     キャバリアが吠える要因としては、いくつか考えられ、そのひとつが性ホルモンの影響によるものです。キャバリアは、雌より雄の方が性ホルモンの影響上、吠えやすいとされています。これは、雄のほうが攻撃性が高いとされていることに比例した結果と言えます。

    キヤバリアが「吠える」原因②:「犬の社会化」の失敗

    キャバリア

     二つ目に考えられる要因として、「犬の社会化」の失敗が挙げられます。社会化期に本来行うべき他の犬や人への耐性をつけていない場合、警戒心ばかりが発達してしまい、問題行動が目立つようになってしまうケースがあります。※「犬の社会化」については「避けては通れない!キャバリアの社会化トレーニング!」記事をご参照ください。
     
     これは、ペットショップからお迎えしたキャバリアにおいても起こりうる現象です。一部のペットショップは、親兄弟や他の犬から隔離された状態で展示販売されています。その場合、本来、他の犬と触れ合うべき社会化期に触れ合いが行えておらず、他の犬や動物に対して強い警戒心を示すあまり、吠えてしまう場合があります。なお、これは他の犬との触れ合いに限らず、社会化期に触れ合えなかったものすべてに対して起こりうる現象です。

    キヤバリアが「吠える」原因③:飼い主さんの行動で意図せず悪化している

     これはすでに問題行動として吠え癖が発生しているときに起こり、吠えているキャバリアに対して飼い主さんがなだめたり、食べ物を与えたりすることによって吠え癖が悪化することを指します。「とりあえず今は吠えることをやめてほしい」と思う飼い主さんの行動が、キャバリアにとっては「吠えていたらかまってもらえた」、あるいは「吠えていたら食べ物がもらえる」と錯覚してしまい、悪化を促すことが主です。これは年齢に関係なく起こりうる現象ですので、飼い主さんがキャバリアに誤解を与えないように十分に注意しましょう。

    キヤバリアが「吠える」原因④:キャバリアのストレスが高まっている

    キャバリア

      これは、キャバリアが日常的に生活する環境が、キャバリアの要求を満たしていないことを指します。本来キャバリアには、「自由に動き回ることができるスペース」や「外界の探索行動」、「飼い主さん以外の人や犬との触れ合い」などが必要となっています。その要求を満たすものが、庭や、散歩における探索行動、触れ合いとなります。しかし、アパートやマンションが増えてきた昨今、室内でのサークル飼育が増加し、庭での探索などが難しく、また飼い主さんの生活リズムとの兼ね合いから、散歩不足となる環境も増えてきました。このように、要求が満たされないストレスから、問題行動である無駄吠えをしてしまうキャバリアもいます。

    2.「吠え癖」への対処方法を知ろう

    「吠え癖」を解消するために

    吠える

     「吠え癖」への対処方法は、その原因によって異なってきます。たとえば、現在吠えている原因が、前述の③、あるいは④に当てはまる場合、キャバリアの要求を満たす改善をした上で、飼い主さんが吠え癖を増長させていると思われる行為を無くします。庭がないお宅は、キャバリアをたくさん遊ばせることができるドッグランなどの施設を定期的に利用すると良いでしょう。特に④が原因である場合は、わんちゃんを定期的に思いっきり遊ぶことができる環境に連れていくことで改善される可能性は高いと言えます。
     
     しかし、①や②が起因している場合は容易ではありません。その場合は、「嫌悪学習」と呼ばれる方法を試してみると良いでしょう。嫌悪学習とは、その名のとおり、「特定の行動を起こした際に、対象が嫌悪する環境を作ることで該当の行動を制止する」ことです。この場合で言えば、「吠えた際にキャバリアが不快に思う環境を作ることで、”吠えたら不快な思いをする”と思わせ、吠え癖を解消する」ことを指します。なお、びっくりさせるくらいで十分な効果があるため、吠えた瞬間に、キャバリアがびっくりするような音を出すくらいで良いでしょう。ただし、「吠えた瞬間」に「確実」に行えるようにしてください。中途半端に行った場合、効果が半減するだけでなく、「どうして不快な思いをしたのか」が理解できず、不要なストレスを与えてしまうことになる可能性もあります。

    【電気ショック】と【声帯除去手術】はお勧めできない!?

     最近対処方法として「吠えると電気ショックを与える首輪」があることをご存じでしょうか。前述の嫌悪学習に近い構造をしており、確かに有効的である可能性があります。しかし、電気ショックを与えられた際、そのショックで鳴いてしまうキャバリアもいるため、繰り返しショックを受けてしまう場合が考えられ、最悪の場合、犬として大切な本能である「吠え」自体の意欲が消失してしまう恐れがあります。
     
     また、生活環境上、どうしてもキャバリアの吠え声が困る場合、「声帯除去手術」を検討する方もいるかと思いますが、決してお勧めできません。それは、完全に吠え声が防止できるわけではなく、しゃがれたような声は出てしまうことが理由の一つです。稀ですが、声帯が再生してしまうケースもあります。そうなると本末転倒となってしまいます。
     
     また、キャバリアにとって「声」は非常に重要なコミュニケーション方法です。もし検討される方は、それを奪ってしまうことの重要さをよくよく考えて、再検討していただけますと幸いです。